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管理に関するFAQ

総会・理事会の運営

監事の理事会出席について

管理組合の理事長をしています。当マンションの管理規約には、「監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない」との条文があるのですが、監事が出席できない日に理事会を開催してはならないということなのでしょうか。当マンションの管理規約は、標準管理規約に準じています。

 ご質問の条文は、平成28年3月の標準管理規約の改正により、変更された条文です。
 旧標準管理規約では、「監事は理事会に出席して意見を述べることができる」と、「できる規程」として定められていましたが、監事による監査機能強化のために、理事会への出席義務を課すとともに、必要があるときは、意見を述べなければならないとされたものです。
 なお、標準管理規約における理事会の成立要件は「理事の半数以上の出席」とされており(第53条第1項)、そこに監事の出席は含まれていません。したがって、監事が理事会に出席しないことは、理事会の成立及び決議の有効性に影響を及ぼすものではありません。
 監事の権限の明確化・監査機能の強化は、平成28年3月の標準管理規約改定の大きなポイントの1つで、理事による管理組合財産の横領事件等の多発を受け対応したものです。
 ご質問の条文の趣旨に則り、公正な組合運営を担保するために、監事が出席できない日に理事会を開催することはできるだけ避けるべきでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2017年10月掲載

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バリアフリー工事の総会の決議要件は

管理組合の理事長をしています。当管理組合では、居住者の高齢化が進んでいることから、エントランス前の階段にスロープを併設し、手すりを追加するバリアフリー工事の実施を検討しています。理事会にて、バリアフリー工事を次回通常総会の議案とすることを決議したのですが、監事より当該工事は共用部分の変更を伴うため、特別決議が必要との指摘を受けました。バリアフリー工事の総会決議は特別決議を必要とするのでしょうか。当マンションの管理規約は、標準管理規約に準じています。

 共用部分の変更について、区分所有法及び標準管理規約では、「形状又は効用の著しい変更を伴う」場合に特別決議(区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議)を要するとしています(区分所有法第17条、標準管理規約第47条第3項)。
 そして、共用部分の変更が、形状又は効用の著しい変更を伴うとするか、伴わないとするかについては、変更箇所及び範囲、変更の態様及び程度等を総合して判断されることとなります。
 一般的にスロープや手すりを追加する工事は、建物の基本的構造部分を取り壊す等の加工を伴うものではありませんので、共用部分の形状又は効用の著しい変更とは判断されないでしょう。
 したがって、ご質問のバリアフリー工事については、特別決議を必要とせず、普通決議で問題ないと考えられます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2017年11月掲載

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理事長が理事会の招集の請求に応じない場合は

管理組合の副理事長をしています。当管理組合は、高額滞納者への対応や駐輪場不足の問題等、課題が山積していることから、理事長に理事会の開催を要求していますが、忙しいとの理由で理事会を招集しようとしません。どのようにすれば、理事会を開催できるでしょうか。当マンションの管理規約は標準管理規約に準じています。

 標準管理規約では、理事による理事長への理事会の招集の請求について、次の定めがあります。
 「理事が○分の1以上の理事の同意を得て理事会の招集を請求した場合には、理事長は速やかに理事会を招集しなければならない」(第52条第2項)
 「前項の規定による請求があった日から○日以内に、その請求があった日から○日以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした理事は、理事会を招集することができる」(第52条第3項)
 まずは、これらの定めにより、他の理事の同意を得て、理事長に対し理事会の招集を求め、それでも理事長が理事会を招集しない場合は、自身で理事会を招集するとよいでしょう。
 また、今後も同様のことが考えられますので、標準管理規約第35条第3項により、理事会決議をもって、他の理事を理事長に、現理事長を理事に役職変更し、新理事長を中心とした理事会運営を行うことも考えられるでしょう。
【標準管理規約第35条第3項】
 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事のうちから、理事会で選任する。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2018年1月掲載

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理事会の決議で理事長を解任することができるか

管理組合の理事長の解任は、理事会の決議で可能であると聞きました。どのようなことでしょうか?

 2017年12月18日に最高裁にて理事長を理事会決議で解任可能との判断が示されました。
 詳細は次のとおりです。
 本件は、理事会決議による理事長解任の可否について争いとなっていたものです。
 原審(高裁)においては、本件管理組合の管理規約における「理事長を理事の互選により選任する」旨の条文は解任についての定めでないことと、「役員の選任及び解任」が総会決議事項となっていることを根拠とし、理事会での理事長解任決議は管理規約に違反しており認められないと判断をしていました。
 これに対し、最高裁は、以下のような判断を示し、「原審の上記判断は是認できない」として原審に審理を差し戻しました。
(1)区分所有法第25条第1項において「規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができる」と定められており、集会の決議以外の方法による管理者(理事長)の解任を認めるか否か及びその方法については管理規約に委ねられていると解されること。
(2)本件管理規約において「役員の選任及び解任」を総会決議とする一方で、「理事長を理事の互選により選任する」と定めており、これらの条文は、理事長を理事が就く役職の一つと位置づけ、総会で選任された理事に対し、原則として、その互選により理事長職に就く者を定めることを委ねていると解されること。
(3)(1)(2)から、理事の互選により選任された理事長につき、本件管理規約第40条第3項に基づいて、出席した理事の過半数の一致により理事長の職を解くことができると解するのが相当であること。
 このように、最高裁は、理事会の決議により理事長職を解き、理事としたことは本件管理規約違反とはならないと判断したのです。
 本件管理規約の関連条文は標準管理規約に準じた条文となっていますので、標準管理規約に準じた管理規約となっているマンションでは同様の判断となると解されます。
(当該管理組合の管理規約条文抜粋)
第40条第1項 管理組合にその役員として理事長及び副理事長を含む理事並びに監事を置く。
第40条第2項 理事及び監事は、組合員のうちから総会で選任する。
第40条第3項 理事長及び副理事長等は、理事の互選により選任する。
第43条第2項 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。
第53条第13号 役員の選任及び解任については、総会の決議を経なければならない。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2018年2月掲載

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高圧一括受電方式を導入する場合の総会の決議要件は

管理組合の役員をしています。私のマンションでは、各戸がそれぞれ電力会社と低圧電力の使用契約をしています。このたび、電気料金が割安となる高圧一括受電方式を私のマンションに導入しようと考えています。導入については総会で普通決議の承認をとることで足りるでしょうか。

 まず、高圧一括受電方式を導入するためには、マンション共用部分の電気設備の変更が必要となります。そのため、規約に別段の定めがない限りは、区分所有法第17条第1項の「区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議」が必要と考えられるでしょう。
 さらに2016年4月以降の電力自由化により、居住者は個人の意思で自由に電力会社を選ぶことができます。そのため現在、自身に金銭的メリットの出る電力会社と個別契約をしている所有者の方もいると予想されます。このことから、区分所有法第17条第2項の「共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきとき」に該当すると考えられるため、所有者全員の承諾も得ておいた方が良いでしょう。
 近年では電力の自由化に伴い、各戸によって電力契約についての考え方がそれぞれ異なることも予想されますので、総会の前に説明会等でメリット、デメリットを説明し、組合員の意思統一を図っておくことが望ましいでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2018年7月掲載

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