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管理に関するFAQ

マンションの基本的事項

「区分所有者」とは

私たち分譲マンションの所有者は「区分所有者」と呼ばれていますが、そもそも「区分所有者」とはどういうことですか。

 分譲マンションのように一棟の建物であっても、構造上区分された複数(二つに区分されていてもよい)の部分に分かれており、それぞれの部分が独立して住居、店舗、事務所または倉庫その他建物としての用途に使用される場合には、それらの建物部分は分離してそれぞれ所有権の対象とすることができます。こういった所有権のことを「区分所有権」といい、区分所有権を有する者のことを「区分所有者」、区分所有の対象となる建物全体を「区分所有建物」というのです。
 複数の人が一棟の建物を所有する場合、「共有(共同名義)」とする方法もありますが、「区分所有」することによって壁やドアで囲まれたマンションの一戸ずつを個人の所有として登記(区分登記)することができるのです。壁ひとつ隔てた向こうは他人の財産………これが「区分所有」です。
 区分所有建物に適用される法律が「建物の区分所有等に関する法律」で、これは一般に「区分所有法」と呼ばれています。
 区分所有建物は分譲マンションに限りません。事務所ビル、店舗ビル、住宅と店舗・事務所等との複合用途ビルなどで区分所有建物はどんどん増えています。都市化が進むにつれて土地の所有権や借地権、地上権など権利関係は複雑になる一方です。これらの権利者が、個人の権利を従来通り個々に独立した形で所有しながら共同事業で建物を建築することが「区分所有建物」とすることで可能になるのです。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1991年4月掲載

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共用部分・専有部分について「上塗り基準」「壁心基準」からみると

分譲マンションで所有権の対象となるのはどこまでですか。

 分譲マンションなどのいわゆる区分所有建物の中で、自分だけが所有しており、個人で自由にできる部分を「専有部分」と呼びます。専有部分以外の部分を「共用部分」と呼び、こちらは区分所有者全員で一定の持分割合により(専有部分の面積割合とする場合が多い)共有しています。
 専有部分と共用部分の境界については、ほとんどのマンションの管理規約の中で「上塗り基準」が採用されています。上塗り基準とは専有部分を壁、天井、床などの上塗り部分(壁、天井については断熱材やクロス、床についてはカーペットや畳など)を含めた内側の部分であるとするものです。つまり、窓も壁も床も自分だけのものではなく共有のものなのです。区分所有というのは、物体として所有できるものは内装材と風呂や流し台などの一部の設備だけで、あとは区分「空間」の使用権の所有であることがお分かりいただけるでしょう。まれに「壁心基準」(専有部分を壁、天井、床などの中心線で囲まれた部分であるとする)を採用しているマンションもありますが、この場合でも壁や床、天井などの、く体(コンクリートの部分)については管理規約の中で現状を変更できない旨を定めておかなくてはなりません。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1991年5月掲載

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登記面積とパンフレットの面積が違うのは

私の買ったマンションの登記簿の専有面積を見ると、パンフレットに書いてある面積より少ないのですがどうしてでしょうか。

 分譲マンションを買うとその所有権を第三者に対抗(自分の財産であることを他人に主張すること)するために法務局へ所有権保存登記(新築マンションの場合の登記)または所有権移転登記(転買の場合の登記)の手続きをします。登記簿には専有部分の面積が記載されますが、これは法務局の登記官が、完成したマンションの内法(壁から壁までのさしわたし)寸法を測って算出します。
 一方、マンションのパンフレットに記されている専有面積はほとんどの場合壁心面積(壁の中心線で囲まれた面積)です。よって壁や柱の厚みの部分だけ登記される内法面積より多くなってしまうのです。マンションの販売は建物が完成する前に行われることが多いため、パンフレット作成時点では登記される内法面積が未定ですから便宜上壁心面積をパンフレットに記載しているのです。パンフレットの上では同タイプ同面積のマンションでも仕上がった柱や壁の厚さの違いから登記面積が異なるといったことも起こります。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年4月掲載

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管理者と管理会社の違いは

マンションの「管理者」と「管理会社」はどう違うのですか。

 建物の共用部分や敷地といったマンション所有者全員の共用財産を保存し、規約や総会で定められた様々な管理に関する行為を、所有者全員を代理して行うのが「管理者」です。
 管理者は総会で選任します。多くのマンションでは「理事長が管理者を務める」としていますが、賃貸住戸が多いなどの理由から理事のなり手がいないようなマンションでは、分譲会社や管理会社が「管理者」となる例もあります(管理者はマンションの所有者である必要はありませんし、会社などの法人も管理者になることができます)。
 管理者は総会を少なくとも年一回招集し、組合の事務に関する報告(決算報告等)を行わなくてはなりません。総会議事録や管理規約の保管(利害関係者への閲覧を含む)業務、損害保険契約に基づく保険金の請求及び受領業務等、区分所有法で、「管理者」の権限や義務が定められているのです。
 一方「管理会社」は管理受託会社を意味することが多く、管理者または管理組合から管理の実施を委託された相手方のことです。管理会社の業務は委託契約の内容によりますが、設備の保守管理や清掃業務、管理員業務等に加えて、事務管理や会計管理業務まで委託する「総合管理方式」が一般的になっています。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年3月掲載

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管理組合を結成しなくてもよいか

新築のマンションで管理組合の規約承認と役員の選出を議題として総会が開かれました。その席で、管理会社から管理費の悪質な滞納者がいる旨説明がありました。私たちの責任ではないので、管理組合結成を見送り、事態の解決を管理会社に任せたいのですが。

 昭和五八年に区分所有法が大幅に改正され、次の規定が新設されました。
 (区分所有者の団体)
 第三条「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。」
 この条文は前半の「…団体を構成し、」で、いったん区切って解釈します。つまり、所有者全員を構成員として当然に管理組合(区分所有者の団体)が成立することとなったのです。旧法のもとでは管理組合へ加入しないマンション所有者や、組合の運営を不満に脱退するマンション所有者が現れるといった問題がありました。法改正後は、「マンションの購入=管理組合への加入」、「マンションの売却=管理組合からの脱退」ということになり、マンションの所有権と管理上の責任が一体化されたのです。そして規約を定め、集会(総会)を開き、管理者(多くの場合理事長)を置くことが任意にできるのです。
 管理組合が当然に設立するにもかかわらず、規約も定めず管理者(理事長)も置かないとなれば、その管理組合は当事者能力に欠けているといえましょう。管理費滞納者への対応など管理組合の問題を解決するには、管理規約の設定や管理者の選任はもちろんマンション所有者全員の自主的な共同管理意識と団結が不可欠です。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年9月掲載

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