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352号 注目の人 女優/斉藤 慶子さん

JAL沖縄キャンペーンガール 女優・主婦・大学院の2年生
斉藤 慶子/女優
Profile

斉藤 慶子/女優
1961年宮崎県生まれ、熊本大学在学中の82年、日本航空の「JAL沖縄キャンペーンガール」に800人の中から選ばれ芸能界入り。以来、テレビ、映画、CMなど活躍。94年、映画『東雲楼 女の乱』で日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。2004年NHK連続テレビ小説『わかば』に出演するなど幅広く活躍。趣味・特技は天体観測、フルートなど。07年より宮崎県の観光や農畜産物をPRする「みやざき大使」を努める。17年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン科に在学中。



体育は大の苦手

15歳のころ。当時のお気に入りの洋服を着て、自宅前の小学校の校庭で

15歳のころ。当時のお気に入りの洋服を着て、自宅前の小学校の校庭で

3歳のころ。よく遊んだ近所の広場で

3歳のころ。よく遊んだ近所の広場で

 私は一人っ子で、市役所に勤める父、専業主婦の母というごく普通の家庭で育ちました。私は手がかからない子だったらしく、両親の教育については、あまり特別な印象はないですね。

 小学校の時は、家の中ではリカちゃん遊び。あとは、学校が近かったので近くのお友達と運動場で遊んだり、その裏の麦畑でかくれんぼしたり、シロツメクサを摘んで編んだり、自然の中で育ちました。

 私は運動ができそうでできません。健康だけど体育は苦手、でも勉強はできるというタイプで、通信簿だと全部5で体育だけが3という子どもでした。といっても小学校は2クラスしかなくて一学年60人くらいの小さな学校でしたから、のんびりしたものでした。中学校もだいたい同じような感じで、部活動のブラスバンドではクラリネットをやっていました。

 子どものころの夢はスチュワーデス(CA)になること。小学校3年生くらいのときにテレビドラマ『アテンションプリーズ』が大ヒットして、クルーが制服をピシッと着て空港を歩く姿に憧れました。キャスターバッグを引いてさっそうと歩く、あの「ゴロゴロ」がしたかった!だから勤務先は福岡でもどこでもよかったのです(笑)。

 高校に進むと学校の規模が一気に大きくなって一学年が8クラスくらい。男女共学の進学校でした。学力別にクラスが分かれていて、今では考えられませんが成績順が職員室の前に張り出されていました。その中の進学クラスだったから、とにかくみんな勉強するんですよ。先生に「家では週に50時間勉強しなさい」と言われ、それを実行していましたから、男子にどう見られているかなんて考えたこともなかったです。もちろんロマンスなんて、一切なし(笑)。今、娘が高校生ですが、時代とはいえ、まったく違いますね。

JAL沖縄キャンペーンガールでデビュー

22、3歳ごろ。仕事を初めて2、3年後の撮影会にて

22、3歳ごろ。仕事を初めて2、3年後の撮影会にて

30歳前後。女優の仕事が増えてきたころ。取材の後の1枚

30歳前後。女優の仕事が増えてきたころ。取材の後の1枚

 大学(熊本大学教育学部)に入学してすぐ、地元の「鶴屋」というデパート(鶴屋百貨店)でモデルのアルバイトをすることになり、広告やチラシの撮影のために初めて東京に行きました。その時に、私の担当の方が「こんな子が熊本にいるよ」と東京のモデル事務所に紹介してくれて、オーディションを受けることになって。それで大学1年の夏休みに1週間くらい東京に出てきて受けた中で、たまたま受かったのがJALのキャンペーンガールだったのです。その流れで、芸能界がどんなものか全然分からないままマスコミの仕事をするようになってしまいました。

 私が東京の何にびっくりしたかって、テレビのチャンネルの多さ!(笑)。当時、熊本や宮崎は2局しか映らなかったので、私がテレビに出ても親も友達も誰も知らないのです。それに、そもそもそのころ、熊本にはJALが飛んでいなかった(笑)。

 だから友達に「私、飛行機会社の沖縄キャンペーンガールやっているんだ」って話しても、「すごい!日通航空の?」って言われたくらい、誰にも知られていなかったですね(笑)。

 当時私が描いていた将来の青写真は、「キャンペーンガールの仕事が終わったら大学に戻って、卒業したらスチュワーデスになる」というものでした。だから大学近くのアパートも解約しないでおきましたが、「わー、この人見たことある!」っていう人ばかりが周りにいる世界でのお仕事は、それはそれで楽しくて。今は分かりませんが、当時はスチュワーデスの受験資格に25歳という年齢制限がありました。だから、自分が25歳になった時に、「ああ、もうスチュワーデスにはなれないんだな」と区切りをつけたのを覚えています。

子育ては苦労と喜びが表裏一体

40歳ごろ。着物が好きでよく着ていた時期

40歳ごろ。着物が好きでよく着ていた時期

 子どもが小さいころは、シッターさんや、周りの人に助けていただきながら、仕事と子育てを両立させていました。

 その時は大変だったと思うのですが、それほど大変ではなかったかな…。私振り返らないほうなので(笑)。

 娘に対して私のほうはベタベタしたいのですが、なかなかね。一人娘なので、すべてが手探りです。小学校に入る、中学校に入る、全部が初めてで、常に未知なことばかり。子どもがあと3、4人いてくれたら、プロフェッショナルになれるのに、って思いますが、こればかりはどうにもならないです。

 子育てを要領よくパッとやるお母さんもいらっしゃるんですよ。でも私はそれができないので、いちいち「どうしようかな」って思っちゃって。子育ては苦労と喜びが表裏一体です。毎日ずっと、今もそれが続いています。

夕方4時 ゴールデンタイムの過ごし方

 健康のために特別なことは何もしていないです。運動も特にしませんが、私、家ではずっと何かしら動いていて座りません。唯一、座るのは食事のときと、夕方4時から『相棒』の再放送を見るときだけ!その1時間だけはテレビの前のソファに寝転がって、トイプードルのハッピーちゃんを膝の上に乗せて。何回も見ていて、もう何巡もしているけど、それでも見ます(笑)。

 「あれ?この犯人誰だったっけ?」というくらいの間隔で、うまいこと再放送がかかるんですよ。

 夕方4時っていう時間帯がいいですよね。娘や主人が帰ってくる直前の夕方4時からの1時間が私のゴールデンタイム(笑)。トリックがあって謎解きがあって1時間で完結するのがいい。それで5時にパッと画面がニュースに替わって現実にかえる(笑)。私にとっては大切な時間です。

 土日は主人と2人で朝ごはんを外に食べに行くのが決まりです。昼間は美術館に行ったり演奏会に行ったり、主人孝行しています(笑)。すごく温厚な人で、夫婦喧嘩はないですね。私が娘のことで「あれがダメ、これがダメ」とキリキリしていると、「これはできないかもしれないけど、こっちはできていたじゃない」と言ってくれて、それでバランスが取れているところはあります。物事って本当に考え方ひとつでどうにでもなりますね。同じことを見たり考えたりするにしても、見方の問題が大きいなと。

 娘が大学に入ったら、主人と旅行をしたりする時間も欲しいですね…とは言っても、私は基本的に旅行が好きじゃない(笑)。出かけて行くところといえば、デパートぐらい。渋谷西武が大好きで、お店の人もみんな顔見知り。ファッション街と地下街を1時間半くらい歩いて、レストラン街で冷やし中華なんか食べたら、超満足!

 そういう時は1人ですね。主人は私とデパートに行くと何か買わされると思うのか、一緒には来ません。来ても買い物は30分くらいで終わってしまいます。格好とか身につけるものには、全然こだわらない人ですね。私、歩くのも速いので、主人と一緒に歩いていても私のほうが全然速いです。あ、今思いましたけど、私の健康法って、家の中とデパートを速足で歩くことかもしれません。

大学院で学生時代にタイムスリップ

 去年から慶應義塾大学の大学院(メディアデザイン科)に行っています。今、2年生です。周りは大学を出てそのまま上がってきた人か、1回社会人になって、もう一度勉強し直そうと入学してきた人です。社会に出たといっても2、3年ですね。大学から来ていると23歳くらいで、社会人経験のある人でも27、8歳くらいですね。

 私の代はもちろん私が一番年上で、50歳くらいの人がもうひとりいるかな?周りは娘や息子みたいな年ごろの子ばっかりで、学生時代にタイムスリップしたような感じでしたね。自宅でやらなければいけない課題もあって、結構大変ですが、なんとかがんばって2年で卒業したいと思っています。

 私は基本的に勉強するのが好きなのですが、ひとつの場所に集って黒板に向かって授業を受ける、というスタイルそのものが好きということもあります。講義を聞いたりノートをとったりするのが好きなのかな。船舶免許やスキューバダイビングの免許も取りました。その後、船の操縦もしていないし、海にも潜っていないんですけどね(笑)。

ストレス解消は本当の友達との女子会

斉藤 慶子さん

 自分の中にストレスが溜まっていると、子育てにしても、お仕事にしても、人に対して良い接し方ができないと思います。だから、まずは自分の中にストレスを溜めこまない、発散することは大事です。

 たとえば子育てなどで「どう思う?あなたはどうしてるの?」って具体的に相談することもあるけれど、それだけじゃないですよね。全然そういう話題とは関係なく、気取らず自分をさらけ出せる友達とおいしいものを食べて、おいしいお酒を飲んで、たわいないおしゃべりをしているだけでもストレス解消になると思います。

 私、本当の意味で友達になると、お付き合いが長いです。30年来のお友達とか、今でもよく会う高校時代のお友達もいます。

 うわべだけの友達の数ばかり多くても仕方ないですよね。口先だけじゃなく、嘘がなくて信頼できて、相手のことを本当に思える友達が3、4人いれば十分じゃないかなと思います。
(東京都内のスタジオにて取材)


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