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管理に関するFAQ

専有部分のトラブル

カラオケの騒音について

マンションに店舗部分があり、最近その中にスナックが開業して、深夜までカラオケの音が鳴り響くので困っています。経営者に注意を呼び掛けても「営業妨害だ」といって受けつけてもらえません。管理組合としては、どのように対処したらいいのでしょうか。

 カラオケ騒音の規制は年々進んでいるようです。昭和五六年二月に横浜地方裁判所が下した判例では、県公害防止条例の許容限度(四〇ホーン)内であっても、マンション内では、居住者の睡眠に与える影響の程度や地域性などを考慮して受忍限度を超えるとし、禁止する時間帯を設定しています。
 カラオケ騒音に限らず、マンションの騒音問題はデリケートで、しかも主観的な要素が強いのでトラブル解決が難しいのが現状のようです。管理組合が主体となった詳細なルールづくりが望まれます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1989年7月掲載

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生活騒音について

夜中、上の階の業務用ミシンの音が大きく響いて眠れません。夜中は避けてくれるようにと再三頼み、理事長さんや管理会社の方も何度も足を運んで注意してくださったのですが、聞き入れてもらえず困っています。

 この騒音が受忍限度を越えるようなら損害賠償を請求できます。どの程度の騒音であれば受忍限度を越えるのかの判断は個人差もあり難しいのですが、騒音防止条令を目安に、継続的なものかどうか、そして時間帯なども判断の材料になります。
 本問のように、夜間、睡眠を妨げられてしまうというのは、受忍限度を越えた騒音と考えられます。
 したがって、損害賠償の請求をすることができます。なお、業務として洋裁店を営んでいるのであれば、マンションの管理規約にある、「専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」という規定の適用の有無が問題になります。営業時間、人の出入り、住環境騒音のあり方によって、上記専有規定に違反する場合もあります。住環境を守るような方法で解決するよう、総会あるいは理事会にて話し合いの機会を持たれることが望まれます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1989年10月掲載

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クーラーの配管用穴の修復は

クーラーを設置するために配管穴をバルコニー側の壁面に開けたところ、管理組合から元通りに修復するよう言われました。どうすればよいでしょうか。

 マンションの壁、天井、床、柱などの躯体部分(コンクリートの部分)はすべて共用部分です。あなたにとってクーラーの設置という必要に迫られた理由であっても、個人が勝手に共用部分に手を加えることはできません。区分所有法第六条に「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は、使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」との定めがあります。
 これらのことから、現段階では管理組合の申し出にしたがわざるを得ないかと思います。
 ところで、組合員の多数から同様の希望があり、建物の構造上、美観上も問題がないことが明らかであれば、共用部分の変更に準じて(区分所有法第一七条一項)、総会の特別決議でクーラー配管用の穴開けについて承認することも可能でしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1991年8月掲載

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相続人がいない場合の部屋はどうなるのか

理事長ですが、ある区分所有者が死亡して相続人がいないようです。今はそのままにしていますが、この部屋はどうなるのでしょうか。

 相続人がいない場合の財産の取り扱いとして、特別縁故者(生前に被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者など被相続人と特別の縁故があった者)への分与、国庫への帰属が考えられます。
(1)配偶者・子(子が死亡している場合には孫)
(2)直系尊属(被相続人の父母以上の血族)
(3)兄弟姉妹
 これらの相続人が死亡・行方不明または相続権を放棄した場合に相続人がいないことになります。
 さて、問いのケースですが、相続財産が区分所有物であるために、専有部分と敷地利用権の一体性が問題になります。左表のように昭和五八年の区分所有法の大改正前では権利の帰属先が異なっていました。
 ただし、これも昭和五八年の改正後の区分所有法では、一体性が確保できるようになりました。つまり、専有部分の新所有者が同時に敷地利用権も有するわけです。


専有部分

敷地利用権

昭和五八年改正前

特別縁故者又は国庫

他の共有者

改正後

特別縁故者又は国庫

特別縁故者又は国庫

 いずれにしても、相続人がいないことを法的に確定し、財産を処分するにあたっては家庭裁判所の審判が必要です。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1993年6月掲載

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アフターサービス基準について

マンションを購入後、壁面に雨漏りが原因と思われるシミを発見したので、売主の分譲業者へ補修を請求したいと考えています。

 購入したマンションに売主の責任による瑕疵(欠陥)があった場合、買主は売主に損害賠償請求または契約の解除ができます。
 売主は買主に対して品物の品質を保証する義務を売買契約上負っているからです。民法によれば気がつかなかった瑕疵に対してはそれを知った時から一年間はこれらの権利を行使できることになります。これとは別に、通常分譲業者はマンション販売時にアフターサービス基準によって瑕疵に対して二年以上の保証期間を定めています。その場合、保証期間が問いの請求期間にあたるといえます。
 一般に建物の瑕疵が売主の責任によるか否かをめぐってよく争いになりますが、その証明は容易ではなく、解決困難な訴訟となることが多いのです。それを避けるために買主の不注意や通常の経年変化によるものは除き、売主が補修費用を負担しようというのがアフターサービス基準です。売主側の責任の有無にかかわらず補修義務を負うため、かわりに保証期間は起算日を引渡時にするなど、民法よりも限定されたものとなっています。
 上記期間に関わらず良心的な業者であれば、話し合いにより補修に応じることもあります。瑕疵の箇所によっては誰が請求するかが異なりますし、その判定は難しいので、まずは管理組合が窓口となって対応することが望ましいでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1994年2月掲載

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