じぃちゃんへ
もう手紙は書いたけど、伝えきれないというか、なんか待ってる間もこうしてじいちゃんに伝えられたらなと思って書いてるよ。今もやっぱり実感がわかないし、これ何回言ったろうね。けどそれくらいいまだ信じられないのよ。いつものようにばあちゃん家に行ったらいつものこたつの奥の方のイスに座って手をあげながら「よう、どうしたい?」と様子を聞いてくるんじゃないかと思わずにはいられません。じいちゃん7年前に病気で本当に危ない状態だった時からよくあの時助かって7年もばあちゃんの介護とか俺の話し相手をしてくれたよ。あの時助かったけど病気は完治したわけではなくずっとガンと戦っていて辛かったと思うのに。いつも「体どこか痛い?」って聞くと、じいちゃんはいつも「痛くない」と言っててさ。最初は俺も痛くないのか、なら良かった。と思っていたんだけど、じいちゃんがトイレに行っている時トイレの中からとても痛そうな声が聞こえた時は、うわ、やっぱり俺の前だとじいちゃん強がってんのか。ととても驚いたし、なんか申し訳ないっていうか、心が痛かった。けど本当にもう数えきれないくらい言ってるけど、じいちゃんは本当に頑張ったよ。世界一尊敬してる。じいちゃんは機械加工の技能検定も一級持ってるし、いつも何か自分で作るときは設計から始めちゃって、俺が子供の時にガンダムのプラモデル作る時もよく手伝ってくれたよね。今から一年半前も金属を削るのにヤスリが必要で借りに行ったときも、最初は自分でやるつもりが「ちょっと貸してみ」ってじいちゃんが半分、いやもうほぼ全部やってくれたのは、ビックリしたし、その加工してくれたやつもこれから一生大切にしていくよ。本当に今まで色々教えてくれたり、色んな場所に連れて行ってくれたり、相談に乗ったりして感謝してる。またじいちゃんに色々教えてもらいたいな。本当にありがとうね。

悠樹より

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