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フラワーアーティスト/影山 佐知子さん

フラワーアーティスト/影山 佐知子
「料理のように気軽に花を楽しんで」
Profile

影山 佐知子/フラワーアーティスト
アトリエレモンリーフ主宰。花の素材を生かしたアレンジ作品を発表。独自の発想で工夫し、新しいアイテムを取り入れるなど、型にはまらない花への取り組みがマスコミで注目。レッスンのほかにギフト、ブライダル、店舗ディスプレイまで幅広くこなし、毎年様々なアーティストと集うアートコラボレーション作品展示会なども主催。新浦安ブライトンホテルのコンテストにて総支配人賞、準グランプリなど多数受賞。HP: http://www.lemonleaf.jp/



 花と料理はとてもよく似ています。

 どちらも素材が肝心。どんな素材を集めて、どんな風にアレンジするのか、そこが腕の見せどころ!同じ素材を使ってもアレンジする人によって全然違う物ができます。そして、どちらも作りたてが一番!長持ちするといわれる花の素材も、やはり湿気やほこりにさらされ、紫外線で花の美しさはどうしても衰えてしまいます。作りたてが一番きれいで、真新しくて嬉しいものです。そういう花たちですから、私は皆さんに構えずに普段の料理を楽しむように、花を楽しんでほしいと思っています。シェフの料理が味の芸術と賛美されても、花がフラワーアートとして高く評価されても、何百年も後世に残り、愛される宝石や絵画のように、博物館に殿堂入りすることはありません。また世代を超えて、愛し続けられる音楽や映画とも違います。消えても、絶えず新しい物が生まれる花はさりげなく私たちの生活に寄り添っています。

 現在、クラフト的に楽しめるフラワーアイテムとして、ドライ、プリザーブド、アーティフィシャルなどが挙げられます。フレンチにイタリアン、中華もいいけど和食も好き!幅広く料理を楽しむように、花の世界も少し欲張ってみましょう。プリザーブド専門、ドライ専門といった、素材を限定した教室もいいですが、せっかくの良い素材との出合いを逃してしまうこともあります。いろいろな花のアイテム、素材を知ると、そこにミックスしてアレンジする楽しさが加わってきます。

1)ドライフラワーハートリースアレンジ

ドライフラワーハートリースアレンジ

 これから素材を生かしたアレンジを紹介します。

ドライフラワーアレンジ

 ドライフラワーは素朴で温かみがあり、産直物は本当に色合いがきれいです。あまり知らない方は教室のドライフラワーを見ると、思わず声を上げてしまうほどです。巷の店頭で扱っているドライフラワーはどうしても流通上、月日を経ているため、プロの目から見ると、すでに退色しているものも少なくありません。多くの方はそれをドライフラワーと勘違いしているのでしょう。教室で扱うドライフラワーは産直でフレッシュ。天然の素材の持ち味がぎゅっと濃縮された自然の色合いはとてつもなく魅力的です。

アーティフィシャルアレンジ

アーティフィシャルフラワーバスケットアレンジ

アーティフィシャルフラワーバスケットアレンジ


 アーティフィシャルフラワーは、平たく言えば、造花です。造花というと、生花の、間に合わせ的存在で、クレヨンのような単色、見た目もビニール製、安価な物というイメージを持つ人も少なくないでしょう。

アーティフィシャル多肉植物アレンジ

アーティフィシャル
多肉植物アレンジ

 しかし、昨今、アーティフィシャルフラワーの進歩は目覚しく、自然界に近い見事なグラディエーションが施され、生の花の質感を実現するために研究し尽くされた素材が使われています。価格も一輪で数千円するものもあります。まるで生の花のように、うっとりと心奪われてしまいます。これを使わない手はありません。

 多肉植物のアレンジは「ご家族がうっかり水をやらないよう注意してくださいね」と笑い話をしながらみんなで作った作品です。ドライの苔を添えてリアルにできました。日の当たらない玄関などに最適です。

エコアレンジ

 不用になった造花の葉で額のアレンジを作りました。リサイクルが時代にマッチしているせいかマスコミでも注目されました。一般的なアレンジでは、花を主役で使うため、どうしても葉ばかりが残ります。高品質素材だけに、よく見ると葉も実に精巧に作られています。もったいないので処分せず、かき集めて額にしてみました。とてもリサイクルで作ったとは思えない、立派なオブジェに仕上がりました。

プリザーブドフラワー

フレームエコアレンジ

フレームエコアレンジ

 プリザーブドフラワーは本当にしっとりしていて、上品で美しく、顔の近くで眺めて楽しみたい素材です。ただヘッドだけで販売されており、街で見掛ける物は足元が隠れたお弁当箱に詰めるようなスタイルが一般的。お店で販売している定番は置物ばかりです。私には、それがじれったくて仕方ありません。置物も素敵ですが、壁掛けアレンジもプリザーブドフラワーはとてもきれいです。教室ではプリザーブドの葉だけで作ったリースも大人気でした。プリザーブドアレンジも既成概念は捨てて、どんどん好みのスタイルにチャレンジしてみましょう。

 さて、そういったアレンジの素材となる新鮮なネタはどこで仕入れるのか?

 ちなみに、私は何々フラワー協会や財団などには一切属していません。そのため、しがらみもなく選びたい物を選べますが、自分が動かなければ何も情報が入ってきません。そんな私の強い味方は花材卸店の店長、スタッフ、メーカーの営業マン、産地の業者さんです。彼らこそ、ネタの宝庫、真の情報通集団。彼らのバックアップの下、デザインを考え、納得のいく素材選びはもちろんのこと、最新の素材を皆さんに紹介したり、トレンドを踏まえた新しい組み合わせなどのご提案も心掛けています。生徒さんには、「こんな素材もあったのね〜!」や、「こんな組み合わせありなんだ〜!」といった、ちょっとしたサプライズもお持ち帰りいただきたいです。

 私の教室はディプロマ資格を目指すようなものではありません。斜め35度に指して、テーブルとラインが水平になるようにといった花の指導はしません。お手本はありますが、同じでなくてもいいのです。作る方の個性あっての花の楽しさ、面白さです。おもてなしのちょっと贅沢アレンジも、心癒されるシンプルアレンジも、可愛いくスイートなアレンジも、自分が作ることでそのテイストを楽しんでほしいのです。

 「また美味しい料理がたべたくて来ました!」といって、ドアを開ける馴染みのレストランがあるように、私の教室も、いつでも花に触れたくなったときには来ていただき、身近なところで、皆さんに愛され、長く続けていけたらいいなと心から思っています。アレンジすることで、自分を表現できると、誰の心にも心地よい風が通り抜けます。できあがって嬉しそうにご自身の作品を見詰めている生徒さんの様子は、私にとって一番嬉しい光景です。

プリザーブドユーカリの葉っぱのリース

プリザーブドユーカリの
葉っぱのリース

プリザーブドラベンダーのパニエアレンジ

プリザーブドラベンダーの
パニエアレンジ

プリザーブドフラワースクエアリース

プリザーブドフラワー
スクエアリース

プリザーブドフラワーのバイオリンベースアレンジ

プリザーブドフラワーの
バイオリンベースアレンジ



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