▲雑賀崎の夕陽は、夕陽百選に選ばれた絶景美

アクセス●JR阪和線(きのくに線)和歌山駅/南海本線和歌山市駅

和歌山市の海の玄関和歌浦。この地は万葉集のふるさととして全国的に知られている地。
4516首のうち、紀伊国を詠んだ歌は107首。聖武天皇行幸時に多くの歌が詠まれ、今に歌い継がれている。現在、西に延びる新和歌浦、雑賀崎一帯の奥和歌を含め和歌浦と総称しているこの日本有数の景勝地に今、万葉復興の声が高まり、県・市・民間企業一体となって動きだした。そこで紀伊国万葉の中心、和歌浦を訪ねた。

    

▲伽羅岩に囲まれている
『古事記』『日本書紀』に出てくる海幸彦・山幸彦の神様ゆかりの神社。祭神は塩槌翁(シオツツノオジ)尊。江戸時代の木遺歌に「一に権現、二に玉津島、三に下がり松、四に塩釜よ」と歌われ、昔、塩田の塩を焼く釜からこの名が付けられたという。この神社の近くの小高い丘の上に、赤人のあの有名な「若の浦に潮満ち来れば…」の歌碑が建っている。江戸時代の木遺歌に「一に権現、二に玉津島、三に下がり松、四に塩釜よ」と歌われ、昔、塩田の塩を焼く釜からこの名が付けられたという。この神社の近くの小高い丘の上に、赤人のあの有名な「若の浦に潮満ち来れば…」の歌碑が建っている。
▲和歌の神様として今でも訪れる歌人は多い。和歌浦のシンボル的存在。
和歌の神様で知られる同神社は、稚日女(ワカヒルメ)尊・息長足姫(オキナガタラシヒメ)尊・衣通姫(ソトオリヒメ)尊の三祭神が祀ってある。ここで万葉集に詠まれた歌は多く、特に山部赤人は長歌1首、反歌2首を歌っている。
ここで詠まれた歌は和歌浦を代表する歌として有名だ。他にも、小野小町や俳聖・松尾芭蕉などが詠んだ歌碑が建てられている。朱塗りの鮮やかな鳥居が印象的な同神社は和歌浦の象徴的存在。
▲ここから名草山の上に浮かぶ仲秋の名月は圧巻。見る人の溜息を誘う。
中国の杭州西湖に架かる「六橋」をモデルに造られたという「三断橋」を渡ると妹背山がある。この小島の中には「観海閣」があり、多宝塔がある。ここからの片男波と砂州と海が広がり、眺めは素晴らしく、思わず時代を錯覚してしまう程だ。旧和歌浦湾に浮かぶ島に数少ない万葉の名残りをみた。
▲「不老橋」和歌浦のための美術館造りが夢
子どもの頃和歌浦を遊び場として育ち、自然を師とし、万葉故地をライフワークとして描き続ける洋画家・中尾安希さん。
 万葉を代表する故犬養孝先生の親交を得、平成6年に発刊した画集「和歌の浦うるはし」は評判を呼んだ。氏は、15年前から自宅に私設美術館「あきの美術館」を設立、一般に開放している。

「和歌の浦うるはし」中尾安希
絵葉書5枚組 500円(第7〜12集)
あきの美術館 073-445-2756
ホテル太公望 073-444-1151でも好評発売中
▲三管廟の1つ
権現山の西の高台に鎮座する天満宮は、学問の神様・菅原道真が祀られている。道真が九州太宰府に左遷される折に立ち寄ったというゆかりの地。本殿は檜皮葺の入母屋造り、楼門は本瓦葺の入母屋で、桃山時代の様式を取り入れている。ここからの和歌浦の眺めは抜群。重要文化財に指定されている。ここは太宰府天満宮・北野天満宮と並んで日本の三菅廟と呼ばれていたのを知る人は少ない。
▲紀伊国万葉が一目でわかる万葉館
多くの人に万葉のふるさと和歌山を知ってもらおうと、和歌山ゆかりの107首を位置図で紹介。万葉シアターでは、人気漫画家・里中満智子さんの『紀伊国の万葉歌―山部赤人と有間皇子と―』や、迫力ある立体サウンド
『紀伊国万葉の旅』などを上映、好評を博している。同館は万葉にも歌われた風光明媚な景勝地・片男波公園にあり、他にも「万葉の小路」は万葉歌碑も建立されている。

tel 073-446-5553
入館料大人260円

photo Emi Nakanishi
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