私の父は、作家でとても神経質でしたから、いつも音を立てないようにと、家の中にはピーンとした空気がありました。父に抱っこされたり怒られたことも一度もないんです。父にはとても近づけなかった淋しさ。それは、私の心の中に今も残っているような気がします。 だからこそ、娘には天真爛漫に育ってほしいですね。
家族の絆も人1倍大切にしたいと思っています。私にとって家族は1番の宝物ですから。
でも、そういう父から、私は「創造力」という大きな贈り物をいただきました。作家という「家業」を、自分なりに継いでいきたいと思っています。
何事も、訓練と鍛錬
父の影響で、最初のころは、文章を書くのは私にとって「聖なる仕事」でした。1人で静かに1つ1つの言葉を吟味しながら、という感じだったんですが、原稿を書き出すと娘が気を使って離れようとするんですね。それが可愛そうになってしまい、
「ごめんね、もうすぐ終わるから」と言うと、今度は十分おきに「もう、終わりましたか?」って娘が声をかけてくる。そんな状況でも、書けるようになったんですよ。だから、人間って訓練と鍛錬で、何でも出来るようになるんだと実感しました。
今は、キッチンの隅でも、どこでも書けますし、わずかな時間を割いて書いた原稿の方が上手なの(笑)。母親になると視点が変わり、これだけは言っておかなくちゃと書きたい材料がいっぱいたまってくる。まさしくこれは
母力ですね(笑)。
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フジテレビ「こたえてちょうだい」にて
photo Fuji Television |
家ではなく、公園や図書館、車の中で原稿を書くこともあります。私のお気に入りのスポットが5つぐらいあるんです。
文章の神様が降臨してくる場所が。そこに行くと、ワーッと文章が湧いてきて、今度はこんな本を書こうってどんどんアイデアがひらめくんです。自宅で書くのは、いつもクローゼットの中。クローゼットの中には、メモが箇条書きで貼ってあるし、狭いところで隠れるように書いてる姿は、ちょっと恐いかもしれない(笑)。
地域のネットワークで助け合う
このごろ、育児ノイローゼという言葉をよく聞きますが、出来るなら、1人で悩まずにどんどん相談した方がいいと思いますね。私も、娘が夜泣きしてどうしたらいいかわからない時は、近くのコンビニに行って、育児の先輩に聞きました。見知らぬ人にまで聞いたこともありますよ。
やはり、いざという時にはご近所の方が頼りです。私のような芸能界の仕事をしていると、誤解されたり警戒心を持たれやすいので、自分の方からどんどんコミュニケートしていくように心がけています。そうすると、自然に周りも助けてくれます。うちの娘の洋服も、実は全部ご近所のお友だちのお下がりなんですよ。友だちの名前の上に、「鈴音(リオン)」って娘の名前を書いて(笑)。
子育ての経験のある人は、どんなことでも教えてあげたいんです。私も、困っているお母さんを見ると、つい声をかけてしまう。おせっかいなんですね。買い物もできるだけ近くのお店で買って、地元の地域に還元したいと心がけています。
みんなの助け合い、人間どうしの触れ合いが1番大事だと思っています。人間って、本当に持ちつ持たれつ。お互いに助け合い、感謝しあって生きていきたいですね。