建物と住民に迫る「老い」
 日本経済新聞社が築20年以上のマンションを調査したところ、建物の大規模修繕の実施や管理組合の運営に苦慮する実態が浮き彫りになった。
 大規模修繕工事は、建築後10〜15年の周期で実施するのが一般的だ。日本経済新聞社の調査では、工事費用の工面に悩む状況が鮮明になった。費用となる修繕積立金が「やや不足」「かなり不足」と回答した組合は43%、1戸当たりの月額積立金は「1万円以上2万円未満」が46%で、最も多い。積立金は銀行などの定期性預金(68%)、普通預金(57%)を運用の柱に据える組合が目立つ。将来の建て替えは90%が検討していないという結果になった。
 また、住人の高齢化状況について調査したところ、世帯主でもっとも多い世代が60才以上のマンションは37.6%だった。1人暮らしの高齢者世帯が住人の10%以上を占めるマンションは全体の43.7%。築年数別に見ると、築20年以上30年未満では36.8%、築30年以上では55.4%のマンションで1人暮らしの高齢者世帯を10%以上抱えている。
 段差解消や手すりの設置など、共用部分のバリアフリー化については、39.3%が「実施済み」と回答。「検討中」は19.1%だった。戸数別では、300戸以上のマンションで50%が実施済みだったのに対して、50戸未満では、30.7%にとどまった。規模の小さいマンションでは対応が遅れ気味になっているようだ。

(日本経済新聞2006年11月8日、11月9日『生活コミュニティー』より)
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