艶やかな花姿、芳しい香り。大切に育ててきた苗が生長し美しく咲き誇ってくれたとき、バラだからこそ味わえる至福のひとときが訪れます。あなたのベランダでも、バラを育ててみませんか?今回は、誰もが知りたいバラ栽培の質問に、クリフトン・ナーセリーズ at 京阪ガーデニングの小山内健さんがお答えします。

−育て方−
ベランダでバラを育てたいのですが、育てるのに必要な土と用意するコンテナの大きさについて教えてください。
土は、赤玉土中粒:腐葉土(またはピートモス):牛ふんを6:6:2で混ぜるとよいでしょう。南側なら土が乾きやすいので、赤玉土は小粒を使用してください。コンテナは最初は7〜8号の深めのテラコッタを選ぶとよく育ちます。日当たりがよければ、たいていのバラを育てられます。あまり日の当たらない場所なら中輪か小輪の花のものをおすすめします。
Illustration NAOMI
北向きのあまり日光の当たらない場所でバラを育てています。どのように育てたら、たくさん花をつけてくれて、花期も長くなるでしょうか?
基本的にバラは、光が当たらないと栄養をつくりづらく、花どころか株も育たないことが多いです。このような場所では、肥料をやってもなかなか育ってこないし、かえって肥料負けしてしまいます。花を多くつける方法のひとつとしては、バラに適した土づくりでしょう。水はけよく空気が奥まで入り、フカフカした土。パーライトやピート、牛ふんなどをよく土に混ぜてあげると理想的な土に近くなってきます。畑のように高畝にするのもいいですね。北側での注意点は、土が湿った状態が長く続くために、根の発育が悪くなることです。水やりを制限してあげましょう。

−品種選び−
マンションのベランダでバラを育てようと思います。白かピンクの小ぶりの花が長くたくさん咲いてくれる品種があれば教えてください。
ポリアンサローズのシュネープリンセス、ザフェアリー、マルゴスシスター、ミニバラのグリーンアイス、イングリッシュローズのグラミスキャッスルなどが、1年を通してよく咲く小輪品種です。比較的コンパクトなのでかさばりませんし、強健に育ちますよ。
ローズティーにできるバラで香りの高いオールドローズを育てたいと思います。少しコンパクトに育てたいと思いますが、おすすめの品種を教えてください。
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おすすめの比較的コンパクトなオールドローズは、ロサムンディ、ロサガリカオフィキナリス、ジャックカルチェ、ローズドゥレッシュなどです。

−バラの元気がない!−
マンションのベランダでバラをたくさん育てているのですが、そのうちのひと鉢がウドンコ病にかかってしまいました。隣の鉢のバラにもどんどん広がってしまっています。どうしたらくい止められますか?
ベランダ栽培でかかりやすい病気のひとつ、「ウドンコ病」。ベランダは日当たりがよい場所と、強い日陰になる場所が隣り合う「極端な場所」です。奥まったほうにある鉢は日照不足を引き起こし、活動が鈍くなります。そのため土は湿っぽくなり、ウドンコ病が出やすい状態になっていきます。処方箋としてはまず、すばやくウドンコ病を止めること。カリグリーン、ミラネシン、サプロールなどで殺菌します。つぎに生育不良気味の鉢バラを移動させるか、棚に上げてよく日が当たるようにしてあげます。あとは株の優劣が出るたびに配置がえをおこない、剪定時期に高さを調節していくといいでしょう。
昨年新苗を買い、鉢で育てています。少し花をつけましたがあまり元気がなかったので、冬に植え替えてみたところ根がほとんど伸びていません。どのようにしたら、根がよく伸びますか?
Illustration NAOMI
根が張らない理由というのはいろいろと考えられますが、基本的なところでは、苗と鉢とのバランス、そして日照の問題ではないかと思われます。根が育つために必要なことは、適度な「水と酸素と養分」。植えた鉢が大きすぎると、水は多く確保できますが、その分酸素が確保しにくくなり、いわゆる「酸欠状態」がおこります。また水が多いことで、肥料が土中に溶け出すスピードが速く、肥料過多にもなりやすいでしょう。こうなると、植物に有害な雑菌も増殖してきますから、根がまともに育つ可能性は激減です。最初はやや小さめの鉢に植え付けて徐々に大きくしていくほうが、しっかりと根を張らしますよ。根が張れば、のちのち嫌でも大きくなってくるものです。植え付け時、バイオゴールドバイタルやメネデールのような活性液をかけておくのも、根にはいいのでおすすめします。あと、過湿の軽減のために鉢には底石をいれておくことも良策です。新苗を植える場合、自信がある人なら8号鉢、安全策なら5号鉢を経由して8号鉢に植えかえるのがよいでしょう。


コンテナ栽培におすすめの

イングリッシュ
ローズ

四季咲き性で長く楽しめるイングリッシュローズはベランダ栽培にぴったり。あまり樹高が大きくならない品種を選びましょう。

 エル・ディ・
   ブレスウェイト】
花径10cm/樹高1.2m
大輪で四季咲き。鮮やかな深紅が美しい。
強健種。
Photo Hideharu Imai
 ヘリテージ】
花径8〜10cm/樹高1.5m
ソフトピンクとオープンカップ咲きの中輪の花姿が美しい。甘いミルラの香り。
Photo Hideharu Imai
 セプタード・アイル】
花径8cm/樹高1m
淡いピンクの花が房状に咲き、とてもロマンチック。香りのすばらしさでエドランド賞を受賞している。
Photo Hideharu Imai
 ピーチ・ブロッサム】
花径8cm/樹高1.2m
淡い透明感のあるピンクの半八重咲き。
スリムな樹形で鉢植え向き。
Photo Hideharu Imai
 ウィンチェスター・
    キャシードラル】
花径8cm/樹高1.5m
白い花色はつぼみから開きかけのときにうっすらとピンクがかる。
Photo Hideharu Imai


月刊ウェンディ192号より編集・転載

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