岡井路子(おかいみちこ
1965年福岡県生まれ。日本で唯一のガーデニングカウンセラー。毎日の暮らしの中で、無理せず、楽しく植物とつきあえるアイデアを提案。
Photo Toshinori Irie
栽培が簡単でたくさんの実が収穫できるミニトマトは初心者におすすめ。バジルとオリーブオイルと塩でシンプルにいただくのが絶品
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 暮らしの中に植物がほんの少しあるだけで、心が癒されたり、気分をリフレッシュさせてくれます。そして、花や緑は私たちに季節の移ろいを教えてくれます。
 自然を身近においた暮らしは誰もが憧れるもの。「でも、うちには庭がないから」とあきらめてはいませんか?この『暮らしに花とみどりを』では、毎回、ベランダや室内を舞台に、初心者でも楽しめるガーデニングのノウハウをご紹介していきます。第1回目は、ガーデニングカウンセラー・岡井路子先生に、コンテナを使った野菜づくりを教えていただきます。




 いよいよ食欲の秋がやってきました。とれたての新鮮な野菜をシンプルにいただく。これほどおいしいものはありませんよね。それが自分で育てたものならなおさらです。農薬も化学肥料も使わずに大切に育てた野菜は、甘さも香りもとっても豊か。子どものころに食べたきり忘れていた、本当の野菜の味がします。
 秋は野菜づくりの絶好のシーズンです。虫や病気の心配が少ないので、初心者でも気軽に始めることができます。野菜はお日さまが大好きなので、ベランダの日当たりのいい場所にコンテナを置いて、お好きな野菜を植えてみてはいかがですか。



Illustration NAOMI


 まず、最初に大切なのはコンテナ選びです。ポイントは、土がたっぷり入る、なるべく大きなものを選ぶこと。根がしっかり張ってこそ、地上部や実もしっかりとした野菜が育つのです。
 育て方は、種からと苗からの2通りがあります。種から育てることの良いところは、小さな種袋の中にたくさんの種が入っていること。たいていは一度では使い切れないので、時期をずらして植えれば、長い間楽しむことができます。種袋の裏には種まきの時期が書いてあるけれど、あまりそれにこだわる必要はありません。多少時期がずれても、外気温が20度あればしっかり育ちます。
 そのかわり、種から育てる場合は元気な苗に生長してもらうまでに、ちょっとした手助けが必要です。まず、芽が出るまでは、水切れしないように気をつけること。そして、小さな芽がいくつも出てきたら、ひとつひとつの苗を大きく育てるために間引きをしましょう。タイミングは本葉が2〜3枚出てきたころ。隣の葉と触れなくなる程度に弱そうな芽を抜き、いくつかのしっかりした芽を残して育てていきます。コンテナの土は乾燥しやすいので、表面が乾いたらたっぷり水をあげましょう。




 この季節に始めるなら、種まきから収穫までの期間が短い、葉もの野菜がおすすめです。たとえばリーフレタス。種をまいて2週間後にはベビーリーフになり、収穫を楽しむことができます。大きくなったら外側から1枚ずつ葉っぱを収穫して、2ヶ月ほど楽しめます。つけ合わせや朝食のサンドイッチ、お弁当の彩りと使いみちも広く、パリッとした食感も最高です。そのほか、コマツナやシュンギクなどもこの時期のおすすめです。



薬味コンテナ
チャイブ、パセリ、イタリアンパセリ、バジル、青ジソ、三つ葉と和洋ミックスにして薬味を寄せ植えしました。バジルと青ジソのほかは2〜3年は植えっぱなしでも大丈夫
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ナスのコンテナ
夏の収穫のあと剪定すると秋の実りも楽しめるナス。虫除け用のマリーゴールドを寄せ植えすれば見た目も楽しい。3週間に1回、油カスをひとつかみ与えます
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 身近なベランダで野菜を育てるなら、見た目も楽しい寄せ植えコンテナを作ってみてはいかがでしょうか。たとえば、これひと鉢あれば重宝する「薬味コンテナ」。チャイブやパセリ、青ジソや三つ葉などを寄せ植えしておくと、必要な分だけちょっと使えてとっても便利です。どれも、摘めば摘むほどにやわらかくていい葉がつぎつぎと出てくるので、惜し気なく使って大丈夫。ほかにも、ハーブティ用にレモンバームとアップルミントにデザート用のワイルドストロベリーを寄せ植えした「お茶のコンテナ」もおすすめです。摘みたてハーブでいれたお茶は、味も香りの高さもひときわフレッシュです。




 もしうまくいかなかったときでも、「だめなら次」とあくまで気楽な気持ちで取り組んでみてはいかがでしょうか。ひとつの作物を育てるチャンスは1年に一度、誰もが毎年初心者です。失敗を恐れず、気長に、上手にできたらいいな、というくらいの気持ちで、育てている過程もじっくりと楽しんでみてください。上手にできたときの、収穫の楽しさはひとしおです。






 
 ガーデニングビギナーは、まず道具をそろえるところからスタート。道具の選び方ひとつで、作業の楽しさや快適さはぐっと変わってきます。
 園芸店に並ぶたくさんのガーデニンググッズを見ると、どれがいいか迷ってしまいますが、何より自分の「好き」を基準に選ぶことが大切。雑貨屋さんなども覗いて、お気に入りを探すのもいいでしょう。また、テーマカラーを決めてそろえるのも楽しいもの。私の場合は「赤」。やるぞって気分にさせてくれます。
 道具は重さや長さがいろいろあるので、実際に持って、動かしてみて、自分の身の丈に合ったもの、自分の手になじむものを選ぶことをおすすめします。


ハサミ
まず最初の1本目は右下
のような剪定バサミを

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苗を移植するときなどに使い
ます。自分の手になじむものを

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月刊ウェンディ184号より編集・転載