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管理に関するFAQ

総会・理事会の運営

入居者へのアンケート結果をもとに決議したい事項があるが

理事長をしています。管理組合の運営に関する事項を、区分所有者ではなく、賃借人を含めた入居者を対象としたアンケートを集計し決定しようと考えていますが、問題があるでしょうか。

 原則マンションの管理規約には、理事会で決議できる事項と、総会でなければ決議できない事項が明記されています。ご質問のアンケート事項が、規約において、理事会で決議できる事項か、総会で決議すべき事項かによって、問題が変わってきます。
 総会で決議しなければいけない事項である場合は、必ず総会の決議を経る必要がありますので、アンケート結果だけをもとに決定しても無効となります。理事会で決議できる事項である場合、アンケート集計結果をもとに、理事会で決議するのであれば問題はありません。
 しかしながら、区分所有者の権利義務に影響があると思われるものは、賃借人のものは参考としても良いでしょうが、管理組合の構成員たる区分所有者のみを対象としたアンケートにより意見を集約すべきでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2007年12月掲載

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「総会に出席しなければ議決権の行使ができない」と管理規約を改定したい

理事長をしています。私のマンションでは、総会の出席率が大変低く、ほとんどの区分所有者が書面にて議決権を行使しています。このままでは、区分所有者の管理組合運営の意識が低下していくばかりなので、「総会議案に関する議決権は、現に総会に出席しなければ行使できない」と、管理規約の改定をしたいのですが。

 本来、集会には区分所有者自身が出席して議決権を行使することが原則です。しかし、それでは集会当日、都合が悪く、どうしても出席できない区分所有者は議決権を行使できないことになってしまいます。そこで、出席できない区分所有者の議決権行使の権利を守るため、区分所有法第三九条二項では、「議決権は、書面で、又は代理人によって行使することができる」と定められているのです。
 仮に、ご質問のように、「現に総会に出席しなければ議決権の行使ができない」と規約を改定しても、規約よりも区分所有法が優先されますので、無効となるでしょう。
 それよりも、区分所有者の管理運営に関する意識を高めていくために、総会に参加していただくよう呼びかけたり、役員を持ちまわりにしたり、区分所有者が参加できる催し物をしたりして、いろいろな工夫をされることをお勧めします。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2008年1月掲載

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復代理人による議決権の行使について

私は一〇二号室の区分所有者です。このたび総会が開催されることになり、一〇一号室の区分所有者から議決権行使を委任され、これを引き受けました。しかし、私も都合が悪くなり、同居人に委任することにしました。この場合、同居人に一〇一号室の分も委任することは可能なのでしょうか。マンションの管理規約には、代理人の資格として「その組合員と同居する者、または他の組合員若しくはその組合員と同居する者」と限定されています。

 民法の一〇四条には、「委任による代理人は、本人の承諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない」とあります。ここで「復代理」とは、代理人が委任された代理行為を行わせるために、さらに代理人を選任して、委任した本人を代理させることをいいます。
 委任は、もともと代理人を信用して委任するものですから、委任した人が他の人に委任をするのであれば、その人に委任しないこともあるからです。そこで、復代理をする場合には委任者の承諾を要することとしたのです。また、やむを得ない事由とは、事故や急病などで急に出席できない場合などをいいます。
 ご質問のケースによると、一〇一号室の区分所有者(委任した本人)から委任された一〇二号室の区分所有者(代理人)が、さらに代理人として一〇二号室の同居人(復代理人)に代理権を委任することになります。民法の規定では、「本人の承諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるとき」に限り、この復代理行為を可能としています。
 また、管理規約でも、代理人の資格として「他の組合員若しくはその組合員と同居する者」を認めていますので、一〇一号室の区分所有者の代理人として、一〇二号室の同居人に委任することは可能です。
 そこで、一〇一号室の方に、一旦委任された代理権をさらに同居人に委任することについて承諾をもらえば問題ありません。その場合も、委任した本人の承諾書をもらっておくのが良いでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2008年3月掲載

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事前に通知していない議題も決議できるのか

私が議長を務めた総会で、ある区分所有者から緊急動議の提案がありました。総会はあらかじめ通知した事項しか決議できないことを理由に却下したところ、「この総会には委任状を含め全区分所有者が出席している。全員が出席する総会では、事前通知以外の議題も決議できるはずだ」と言われました。本当にそうなのでしょうか。

 区分所有法三七条第一項には「集会においては、あらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる」とあり、緊急動議などによる、あらかじめ通知していない議題を決議することはできません。
 しかしながら、区分所有法三六条には「集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続きを経ないで開くことができる」とあり、また三七条第三項には「前二項の規定は三六条の規定による集会には適用しない」とあります。すなわち、区分所有者全員の同意があれば、いつでも集会を開くことができ、その集会ではあらかじめ通知していない議題も決議できることになります。
 したがって、総会に全区分所有者が出席しており、全員の同意がその場で得られれば、事前通知以外の決議をすることも可能です。しかし、総会の出席者が区分所有者ではなく、委任状による代理人などが含まれる場合は、必ずしも「全区分所有者が出席している」といえません。
 なぜなら、代理人に委任した区分所有者は、あらかじめ通知された議題に関する議決権を行使することを委任しているのであって、それ以外の議題に関する議決権行使まで委任していると考えられないからです。
 しかし、ご質問の緊急動議の内容が、あらかじめ通知された議題と趣旨が同じで、部分的な語句の修正などの場合は、もともとの委任の内容に含まれていると考えられますので、決議することに差しつかえはありませんが、通知された事項と趣旨の異なる議題である場合には、決議することはできないといえます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2008年4月掲載

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監事が組合員の資格を喪失した場合は

理事長をしています。先月末で今期の事業年度が終了しましたが、監事の方が住戸を売却することになり、組合員の資格を喪失してしまうことになりました。管理規約では、「役員が組合員でなくなった場合には、その役員はその地位を失う」となっています。来たるべき通常総会の決算案承認決議において、監事の監査報告ができません。どうすればよいでしょうか。

 監事には、一年間を通じて管理組合の業務の執行状況及び財産の管理状況を監査し、通常総会にて監査結果を報告する義務があります。その監査報告を参考に、各組合員は決算案承認議案について賛成か反対かを決定し、多数決で可決・否決が決まるのです。 
 ただし、総会時の報告だけでは、総会に参加できず議決権行使書にて議決に参加したい組合員が監査結果を参考にできませんので、監査報告書という書面を作成し、総会議案と一緒に配布するのが一般的です。 
 本問のケースでは、監事が総会時には監事の地位を失っているとのことですが、監査報告は決算案承認議案の決議をとるための参考にすぎません(監査の結果適正であるという報告であっても総会で否決することは可能ですし、逆に監査の結果、不適切であるという報告であってもその内容によっては、可決することは可能です)ので、現在監事の地位にないことを断った上で、監事の地位にいた間の監査結果を書面で報告してもらい、それを議案書と一緒に配布することで問題はないと考えられます。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
2008年6月掲載

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