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管理に関するFAQ

総会・理事会の運営

管理組合の理事会の権限は

管理組合の理事会はどんな権限を持っているのですか。

 理事会の職務権限は管理規約の中で定められています。一般的な規約では「総会上程議案の審議」や「総会で決議された事項、総会で理事会に付託された(委任された)事項」などの具体的業務の執行を行う機関です。
 区分所有法には集会(総会)についての定めはありますが、理事会についての定めはありません。区分所有法では「区分所有者は全員で管理組合を構成しており、集会を開いたり規約を定めたり管理者を置くことができる」としています。また、組合の運営上重要な事項(規約の変更、共用部分の変更、義務違反者に対する措置など)についてはすべて集会(総会)の決議を必要としています。このように、管理組合(組合員)に関係する重要な案件については、組合員の全員参加による集会(総会)の意思決定が求められますが、これを集会主義といって、管理組合の運営のあり方の基本となるものです。
 そこで、理事会は、この集会主義の精神を尊重し、管理組合の運営方針を検討、策定していく重要な執行機関と位置づけることになります。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年2月掲載

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移転先住所の届について

専有部分を賃貸している区分所有者です。引越しをした際、うっかり住所変更届を管理組合に届けるのを忘れてしまいました。そのため、集会開催の通知は来ませんでした。管理組合は、賃借人に尋ねるなどして、移転先を調べてくれればいいのに。

 管理組合に、区分所有者の移転先を調べる義務はありません。区分所有法第三五条三項に、「区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかったときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる」としています。したがって旧住所に集会開催の旨を郵送し、「転居先不明」として返送されてきたとしても、管理組合の責任はそれで果たしたこととなり、それから先は個々の管理組合員の問題となります。
 通知場所の届け出制は、管理者(理事長)の事務処理の便宜のため必要とされているものですから、本問のように、集会に参加できなかった不利益は、正確な通知場所を届け出なかった区分所有者が負わなければいけません。
 通知場所変更の届け出は早めにしたいものです。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1990年1月掲載

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海外居住者の代理人設置について

区分所有者の一人が、部屋を第三者に賃貸したまま海外に居住しています。日本企業の海外進出が進むなか、こうしたケースは今後増えていくと思います。集会の通知など不便ですので、管理規約に「海外居住者は国内に代理人を置くこと」と定めてはどうかと考えています。許されるでしょうか。

 本来、区分所有者が代理人をたてるか否かは本人の自由意志に任せられるものであり、規約によって義務化される性格のものではありません。また、将来どのような案件の議案が集会に上がるかも分からないのに、代理人に対して包括的な代理権を与えることは危険な行為です。あくまでも、代理権は個別の案件について授与されるべきものです。
 以上のことから、集会に際して、海外居住者である区分所有者にあらかじめ代理人の国内設置を義務づけることは、許されないと思われます。
 区分所有者が、海外に居住することにより、集会に限らず、日常の連絡事項についても、スムーズに行われない恐れはあります。国内における連絡場所を管理組合に届けるようにするなどの対策を講じられてはいかがでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1990年2月掲載

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委任状と議決権行使書の違いについて

総会の案内がきました。私は出席できないので、委任状か議決権行使書のいずれかを選ぶことになっていますが、それぞれどういう意味をもつものですか。

 総会の決議は、代理人又は書面(議決権行使書)によっても行使することができます。委任状とは、代理人を選任したことを証する書面のことです。誰を代理人に定めるのか記載していない、いわゆる白紙委任状は無効とされます。また管理規約では、「代理人は三親等以内の血族又は配偶者に限る。」などと代理人の選任に制限を加えているのが通例です。皆さんのマンションの規約を今一度確認してみてください。自分の意見を代弁し、議決権を行使してもらう代理人の選定は、くれぐれも慎重に行いたいものです。
 一方、議決権行使書とは、本人が直接議決権を行使する書面のことです。総会の各議案毎に、「賛成」又は「反対」の意見を明記して、総会の招集者にあらかじめ提出しますと、総会に出席して議決権を行使したことと同様に扱われます。代理人の制限が無い場合には、特定の者への委任を強要したりして、委任状が票集めに利用され問題となる場合がありますが、議決権行使書を用いれば、本人の意志を確実に伝えることができます。
 総会は皆さんのマンションの管理・運営についての重要な意志決定がなされる場です。出席できない場合は委任状又は議決権行使書を提出し、必ず総会の決議に参加してください。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1992年11月掲載

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死亡された区分所有者の議決権はどうなるか

総会を一週間後にひかえていますが、区分所有者の方が死亡され、相続の手続きが終わっていないとのことです。このような場合、当該区分所有者の議決権は誰が行使するのでしょうか。

 法律的には区分所有者の建物を誰が相続するかによって、議決権者が決まります。しかし、一週間後にひかえる総会の日までに遺産分割協議ができるとは思えません。そこで、実務的には以下のような方法をとればよいといえます。
 まず、相続人の一人(なるべく被相続人の同居の親族や近親者がよい)に連絡をとり、相続人のどなたかに代表して当該議決権を行使していただきたいと伝えます。この場合に、代表者となる方には他の相続人の委任状をとりつけるのが理想的ですが、管理組合としてはそこまで厳密に追求する必要はなく、代表者から他の相続人の委任をとりつけた旨の報告を受ければ、全相続人の代表者として認め、議決権を行使してよいと考えられます。
 ただし、この相続の対象となっている区分所有権にかかわる議決や、代表者の一票が決定的な一票で議決全体を左右する場合は、少なくとも相続分の割合で過半を有するよう、委任状をとりつけておく必要があります。この点は議長の判断となるところでしょう。

編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士
1998年5月掲載

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