積立金の改定は規約の変更にあたりますか

Q: 理事長です。将来の修繕に備え、積立金が不足しているため、積立金の増額を検討しています。しかし、管理規約の条文内で「修繕積立金は専有面積×20円(100円未満切捨て)とする」と記載されているため、積立金の改定は、規約の変更にあたり、特別決議となるのでしょうか。

A: 管理費や修繕積立金(以下「管理費等」という)の額は、管理規約に記載されず、管理費等の額は別に内訳などとともに表示されるのが一般的です。その理由は、必要とされる管理費等が不足する場合も想定され、あわてて一時金を徴収しなければならないように、適正に管理費等の額を改定できるようにするためです。
本問のように、管理規約の規定の中で、修繕積立金の額が「専有面積×20円」と規定されている場合は、その趣旨は、当初の単価を区分所有者全員に周知、確認してもらうという趣旨であり「専有面積」に応じて負担するとの規定を変更するのではなく、この単価だけを改定するためには、一般的に普通決議でできると考えられます。その理由は、「その形状又は効用の著しい変更を伴わない」(区分所有法第17条)ような修繕は、普通決議で行うことができるので、例えば、単価20円を1.5倍の30円に変更することは、普通決議で行うことができるでしょうし、その後もこのような修繕費用を継続的に必要と考えられるからです。
しかし、大規模修繕のために20円を5倍の100円にするような場合には、普通決議で行うことは問題です。なぜなら、大規模修繕を行うためには、特別決議を行う必要があり、一挙に5倍の100円まで改定する必要があるかどうかが問題となるからです。
ただし、将来の大規模修繕に備えることは必要ですので、これに備えて、ある程度の単価の改定は、普通決議で行うことができると考えられますし、できるのであれば、特別決議で、本問の管理規約を「専有面積に応じて負担する」と変更しておくことも良いでしょう。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2006年8月掲載

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