工事施工後でも契約を解約できるか

Q: 「換気扇の掃除をしましょうか」と若い男が訪ねてきて1回5000円といったので頼んだところ、「モーターが錆びついて回りにくくなっているなど、このままでは大変危険なので取り替えなければいけません」と言われ不安になって30万円の契約をしてしまいました。業者はすぐに取り替え作業を済ませて帰ってしまいましたが、考えてみると高すぎるのではないかと後悔しています。施工済みでも解約できますか。

A: マンションの住戸ににわかに来訪し、素人の知識不足につけ込み「このままでは危険です」などと言って高額の工事の契約を結ばせる悪質な事例は増えています。
今回のケースでは、まずクーリングオフの適用を考えましょう。クーリングオフとは、冷却する、頭を冷やすとの意味で、消費者が訪問販売などで商品の購入申込をしても一定期間内に申込を自由に撤回し、契約を解除できる消費者保護の制度です。この制度は、訪問販売法第6条で規定され、規制の対象になる商品やサービスなどの内容は政令によって指定されています。本問のケースは、これに該当します。また、クーリングオフの要件として、1、営業所など以外の場所で契約した場合であり、2、契約書面を受け取ってから8日以内でなければいけません。
したがって、8日以内に書面で解約の通知をすることが必要です。通知は内容証明郵便で、契約日、住所、氏名、および契約を解約する旨を明記し、工事した会社宛に送付します。写し(コピー)を取っておくとよいでしょう。
クーリングオフが認められれば、書面発信の日から解約となり、支払済みのものは全額返還してもらえます。業者の負担で引き取ってもらえ、損害賠償や違約金を払う必要はありません。
このようにクーリングオフによって消費者は保護されていますが、トラブルを招かないよう、契約する前には内訳のある見積書をもらうなどし、専門家に相談するなど、よく検討してください。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2001年6月掲載

[戻る] [home]