敷地内での餌付け行為をやめさせることはできないのでしょうか

Q: マンションの敷地内で、のら猫に餌付けをする居住者がいます。最近では、敷地内にたくさんののら猫が徘徊するようになり、鳴き声や糞などの悪臭、ゴミ荒らしに悩まされています。餌付け行為をやめさせることはできないのでしょうか?

A: 本問と同種事例と考えられる事件として、マンションの居住者がマンションのベランダで野鳥(野鳩)の餌付けや飼育を継続的に行い、このことによる汚損、悪臭、騒音等が問題となり、裁判になって判決が言い渡された事件(東京地裁平成7年11月21日判決)があります。
この事件では、野鳩の餌付け行為等が区分所有法6条1項の「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」との規定に違反するかなどが争点となりました。
この判決では、「数年間にわたり本件専有部分において野鳩の餌付け及び飼育をし、これらの行為を原因としてマンション及びその付近に野鳩が撒き散らす糞、羽毛、羽音等により本件マンションの共同生活に著しい障害が生じている」と認定し、この共同利益違反行為は不法行為を構成すると認定して、占有部分の明渡しと損害賠償をも認めました。
本問の事案も、最近では、敷地内で餌付け行為をし、そのためにのら猫が徘徊して、「鳴き声や糞などの悪臭、ゴミ荒らし」が生じているという事実によれば、餌付け行為が共同の利益に反する行為に該当すると考えられますので、管理組合としては、区分所有者に対して餌付け行為の停止を求める申し入れをするのがよいでしょう。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2005年11月掲載

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