看板の設置について

Q: 専用庭に大きな営業用の看板を出している人がいます。マンションの外観が損なわれますし、マンションを事務所として利用すること自体おかしいと思いますが。

A: 区分所有者全員の共有となっている敷地や共用部分でありながら、通常特定の人だけがもっぱら使うことができて、その他の人は使えない部分を専用使用部分といいます。専用庭やバルコニーなどがこれに該当します。
専用使用部分は専有部分とは異なりますので規約によりその用法や使用料が定めてあります。通常規約では専用庭に工作物を構築したり、現状を変更する行為を禁止していますので、本件の場合は撤去を求めることができます。
またマンションを事務所として利用しているとのことですが、専有部分の用法についても通常規約に定めがあり例えば「住戸部分については住宅として使用するものとする。」などの規定が定められています。
この規定の趣旨が、専有部分の使用形態に関して、住宅専用以外の用途に使用すること自体を禁止しているのか、それとも、その他の用途に使用することによってその使用・管理運営が適切さを欠くことから、近隣に迷惑を及ぼす行為を禁止しているのかが問題です。
一般には、迷惑行為を禁止する趣旨と解されています。
そこで、本問では、事務所として使用されているとのことで、どのような使用形態の事務所であるかが不明ですが、例えば、設計事務所のような特定の依頼者との業務行為に使用される場合には、迷惑行為には該当せず、直ちに規約の趣旨に反するとも言えないと解されます。
なお、その使用形態が近隣に迷惑を及ぼしている場合には、規約違反行為となり、違反行為の差止め請求などを求めることができます。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
1990年7月掲載

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