| ■ | 差し押さえとなっている住戸に対する手続きは |
| Q: | 管理組合の理事長をしています。ある高額滞納している住戸の登記簿を調べてみると差し押さえとなっていました。この住戸に対し管理組合として、どのような手続きを行えばよいのでしょうか。 |
| A: | 差し押さえとは金銭債権についての強制執行の第一段階として、裁判所が債務者の財産の処分を禁止することをいいます。差し押さえとなった住戸は、競売手続が開始されます。管理組合として、まず裁判所に対して配当要求請求を行い、競落された際に配当をもらえる権利を意思表示した方がよいでしょう。 管理費や修繕積立金の支払義務は、通常は規約で定められており、管理組合の債権については先取特権(建物の区分所有等に関する法律第七条)が認められ、他の一般債権よりも先に管理費等の支払を受けることができます。 先取特権とは、債務者の財産から優先的に弁済を受ける権利です。しかし、この権利は登記をした抵当権には優先しません。今日のように不動産価格が下落して、登記した抵当権が不動産の実勢価格よりも額が多い場合は、配当を得ることができなくなることが多くなっています。 ただし、配当が得られなかったとしても配当要求請求の手続きを行うことにより、競落された際に裁判所より、次の所有者(競落人)の通知があります。 配当要求の手続きは、その競売手続きのなかで公告された終期までに行う必要があります。 競売の情報を得たらすぐに、裁判所に上申書を提出しておくのも一つの方法です。上申書とは、競落人に対して現在滞納がいくらあるかを記載した書類です。上申書を提出し、競落人に対して滞納管理費があって、請求されることを明示しておくことで、回収が容易になるというメリットがあります。 なお、仮に管理組合が配当要求、上申書を提出していなかったとしても、次の所有者(競落人)に対して滞納管理費を請求することはできます。 編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士 1999年6月掲載 |