復代理人による議決権の行使について

Q: 私は102号室の区分所有者です。このたび総会が開催されることになり、101号室の区分所有者から議決権行使を委任され、これを引き受けました。しかし、私も都合が悪くなり、同居人に委任することにしました。この場合、同居人に101号室の分も委任することは可能なのでしょうか。マンションの管理規約には、代理人の資格として「その組合員と同居する者、または他の組合員若しくはその組合員と同居する者」と限定されています。

A: 民法の104条には、「委任による代理人は、本人の承諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。」とあります。ここで「復代理」とは、代理人が委任された代理行為を行わせるために、さらに代理人を選任して、委任した本人を代理させることを言います。
委任は、もともと代理人を信用して委任するものですから、委任した人が他の人に委任をするのであれば、その人に委任しないからです。そこで、復代理には承諾を要するのです。また、やむを得ない事由とは、事故や急病などで出席できない場合をいいます。
ご質問のケースによると、101号室の区分所有者(委任した本人)から委任された102号室の区分所有者(代理人)が、さらに代理人として102号室の同居人(復代理人)に代理権を委任することになります。民法の規定では、「本人の承諾を得たとき又はやむを得ない事由があるとき」に限り、この復代理行為は可能となります。
また、管理規約でも、代理人の資格として「他の組合員若しくはその組合員と同居する者」が認められていますので、101号室の区分所有者の代理人として、102号室の同居人に委任することは可能です。
よって、101号室の方に、一旦委任された代理権をさらに同居人に委任することについて承諾をもらえば(書面によることが望ましい)問題ありません。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2008年3月掲載
[戻る] [home]