電磁的方法による議決権の行使について

Q: 現在、区分所有者が総会を欠席する場合には、書面により議決権の行使をしています。区分所有法の改正で電磁的方法による議決権の行使ができると聞きましたが、具体的にどうすればよいですか?

A: 今回の法改正では「区分所有者は、規約または集会の決議によりこれまでの書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によって議決権を行使することができる」と定められました。
これは、近年のパーソナルコンピュータやインターネットのブロードバンド化の普及に鑑みて、管理運営に関して迅速・適正な対応を実施することができるよう意思決定の方法を新たに追加採用したものと考えられます。
具体的には、平成15年6月1日より法務省令として『建物の区分所有等に関する法律施行規則』が施行され、あらかじめ管理規約又は集会の決議で、書面による議決権の行使の他に「電子メールの送信」や「ウェブサイト(ホームページ)への書込み等の利用」、「フロッピーディスク」や「CD-ROM」の交付による方法の採用を確認した上で、議決権行使を行うことができることとなりました。
ただし、この方法を採用する場合においては、議決権行使が区分所有者本人のものかどうかの確認が容易にできないという問題が生じるため、これらの対応策として、電子署名を付する方法やあらかじめ区分所有者へ割り当てしたパスワードを入力する方法などの本人確認を行うことのできる手段を導入しなければならないでしょう。
なお、FAXの場合、従来採用できるかどうか議論が分かれていましたが、法務省令では電磁的方法とは、具体的には電子計算機を使用するものと想定しており、記録、保存、出力が可能であるものとされているようです。
しかしながら、この法改正によりFAXと同様の性質を有する添付ファイル等も認められていると考えられることから、FAXの採用についても一定の方向性は出たと考えられますが、その採用にあたっては、管理組合で事前に合意されていること、本人確認の方法もできることなどの要件が必要でしょう。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2003年11月掲載

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