賃借人が総会で意見を述べるのはどんな場合か

Q: 賃料に加えて管理費実費を家主へ支払っている賃借人です。総会で管理費の値上げが議題となっている場合、私は総会に出席して意見を述べることができるのでしょうか。

A: 「建物の区分所有等に関する法律」(第44条)は、賃借人など専有部分を区分所有者の承諾を得て占有する者は、「会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合」には、総会に出席して意見を述べることができると規定しています。ここで「利害関係を有する」とは、法律上の利害関係がある場合で、事実上の利害関係がある場合は該当しません。
設問の「管理費」とは、敷地および共用部分の管理に要する経費にあてるための費用であり、法律上、それを負担するのは区分所有者であって、賃借人ではありません。
したがって、「管理費の値上げ」の議題は、事実上は賃借人に利害関係がおよびますが、法律上の利害関係、この場合は、賃借人が負担するという関係はありませんので、総会に出席して意見を述べることはできません。
ちなみに、一般的に賃借人が総会に出席し、意見を述べることができる議題とは、建物などの使用方法や行為の停止、契約解除などが考えられます。具体的には、専有部分の居住目的以外の使用の禁止や、ペットの飼育の禁止、特別決議を要しますが賃貸借契約の解除を決議する場合が該当することになります。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
1998年6月掲載

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