総会決議で可否同数になった場合は

Q: 「総会で可否同数になった場合は議長の決するところによる」と管理規約で定めてあるのですが、これは議長が1度議決権を行使した上で、さらに2度目の議決権を行使できるということですか。

A: この場合、2度目の議決権を議長が行使できるわけではありません。議長としては、最初に区分所有者としての議決権を行使するか、もしくは最初は議決権を行使することなく可否同数となった場合に初めて議決権を行使するかのどちらかとなるでしょう。もし、2度も議決権を行使できるとすると、結果としては1人の区分所有者が2個の議決権を持つことになってしまうからです。
つまり普通決議においては、議長は区分所有者としての議決権を行使しないで、可否同数の場合のみ議決権を持っていると解されます(議長が最初に区分所有者としての議決権を行使した場合には、その結果がたとえ可否同数になった場合でも、議長決裁権は行使できません)。
特別決議においては、4分の3以上などの賛成が必要とされているので、議長は最初から区分所有者として議決権を行使するべきでしょう。
参考までに国会においては、議長は本人の議決権に加えて可否同数の場合の決裁権も持つとされています(憲法、国会法)が、慣行で議長はその客観的公正を保持するためか、議長の職務執行中は議員としての表決に加わっていません。県議会や市議会においては、地方自治法の定めにより、議長は議長としての議決権しか持たないとされています。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
1997年8月掲載

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