海外居住者の代理人設置について

Q: 区分所有者の1人が、部屋を第三者に賃貸したまま海外に居住しています。日本企業の海外進出が進むなか、こうしたケースは今後増えていくと思います。集会の通知など不便ですので、管理規約に「海外居住者は国内に代理人を置くこと」と定めてはどうかと考えています。許されるでしょうか。

A: 本来、区分所有者が代理人をたてるか否かは本人の自由意志に任せられるものであり、規約によって義務化される性格のものではありません。また、将来どのような案件の議案が集会に上がるかも分からないのに、代理人に対して包括的な代理権を与えることは危険な行為です。あくまでも、代理権は個別の案件について授与されるべきものです。
以上のことから、集会に際して、海外居住者である区分所有者にあらかじめ代理人の国内設置を義務づけることは、許されないと思われます。
区分所有者が、海外に居住することにより、集会に限らず、日常の連絡事項についても、スムーズに行われない恐れはあります。国内における連絡場所を管理組合に届けるようにするなどの対策を講じられてはいかがでしょう。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
1990年2月掲載

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