| ■ | アルコーブに灯油缶などを置いてもよいか |
| Q: | アルコーブに古新聞・灯油缶・ビールのケースなどを置いておられる住人を見かけることがありますが、問題なのでしょうか? |
| A: | アルコーブとは住戸の壁面を後退させて造られた付属的空間のことを言い、マンションでは一般的に住戸の玄関部分を共用廊下から引き込ませてできた小空間のことを言います。このように、アルコーブは共用廊下に面して開放されており、単にその住戸のためだけのものにとどまらず、当該フロアー全体の表玄関の一部分を形成しているものと考えられます。 前記のことからアルコーブは共用部分であるといえ、共用部分であれば構造上、利用上、その住居の区分所有者の使用が認められることになりますが、その使用に関しては当然制約がともなってきます。以上のことを踏まえ設問を考えますと、長期にわたり私物を置く行為は、場合によっては他の住人の通行や災害時の避難の妨げになったり、マンションの美観を損ねる恐れがあります。また、古新聞や灯油缶を放置する場合には、火災(放火)の危険もでてきます。このように、ちょっとした不注意が住居の平穏を害することになり、管理規約でいうところの『共同の利益に反する行為』にあたることになります。 では、まったく物を置いてはいけないのかということになりますが、通常の用法にしたがった使用であれば、問題ないと思われます。例えば、比較的小ぶりな植木や牛乳箱のように美観を害す恐れがなく、簡単に取り除くことができるものなどが考えられます。 しかし、どの範囲を超えると共同の利益に反する行為になるかは、特に明確な基準があるわけではないので、できるだけ具体的な事例をあげ、基準を定めていくとよいでしょう。 編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士 1998年11月掲載 |