| ■ | 規約原本も総会決議もない慣行管理規約は有効か |
| Q: | 私は築5年のマンションに住んでいます。入居説明会の際、売主が購入者全員に管理規約を配って説明をしました。その後、規約を承認する総会も開かれていませんし、規約原本もありません。この規約にのっとり、毎年定例総会も開催し今まで無事運営してきましたが、果たして現在使用している規約は有効なのでしょうか。 |
| A: | 区分所有者は、マンション法に定めのある事項のほか、建物、敷地などの管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項を管理規約として定めることができます。区分所有者の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的に、ほとんどのマンションでは管理規約が定められています。 ◆管理規約の承認方法 管理規約が承認されるためには、総会で区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成を得るか、書面で区分所有者全員から管理規約承認の同意を得ることが必要です。書面による同意のとり方としては、個々の区分所有者が規約承認に関する承認書を差入れる方法や、1冊の管理規約の末尾に全員が管理規約を承認する旨の署名捺印を行い、これを規約原本とする方法などがあります。 さて、本問のケースですが、規約を承認する総会も開かれず、承認書や規約原本もないということですが、過去5年間その規約で管理組合の運営が行われてきており、規約の内容に関する紛争もなかったようですから、これをもって組合員全員が規約を承認していると解釈してよいでしょう(黙示の同意)。 よって、現在使用している管理規約は有効と考えられます。ただし、今後無用のトラブルを避けるためにも、次回の総会で規約承認の決議を上げられた方がよいと思います。 編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士 1995年4月掲載 |