所有者の変更手続きについて

Q: 理事長です。私たちのマンションでは、所有者が変更になった際、新・旧所有者による「組合員資格得喪届」を提出するよう規約で定めており、その届け出があれば、所有者の変更手続きを行っています。その部屋の登記を確認する必要はないのでしょうか。

A: マンションにかかわらず、物の所有権移転は、当事者が意思表示をするだけで行われるものですので、登記の有無は関係ありません。例えば、所有権を売買した場合、買主がマンション購入後に登記を行わなくても、両当事者が売買契約を結んだ時点で当該マンションの専有部分は買主のものになります。
マンション専有部分の登記は「第三者へ対抗するためのもの」とされています。すなわち、買主が登記さえしておけば、本人が知らない間に第三者に売却されたり、抵当権が設定されたりすることを防ぐことができますし、逆に買主がマンション専有部分の購入後登記をしていなければ、売主が第三者にそのマンション専有部分を売った場合、マンション専有部分は第三者のものとなります。
このようなことを防ぐために、ほとんどの場合が登記を変更しますが、先に述べたとおり登記は絶対的なものではないので、これを省略しても法的責任を問われることはないでしょう。
管理組合として、管理運営の実務上、「組合員資格得喪届」の提出を義務付け、これにより区分所有者の変更手続を行ったとしても過失を問われることにはならないでしょうが、届出が偽造されたりする可能性も考えると、届出書に登記簿謄本のコピーを添付してもらうのがよいでしょう。
また、何らかの事情で登記できない場合は、登記できない旨の事情書を提出してもらい、新所有者の本人確認(免許証のコピーなどの提出)を行うのがよいでしょう。


編集/合人社計画研究所法務室
監修/桂・本田法律事務所
本田兆司弁護士
2006年2月掲載

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