| ■ | 「マンション管理適正化法」とは |
| Q: | 「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」という新しい法律が2000年12月に衆院本会議で可決・成立し、12月8日に公布されたと聞きましたが、どんな法律でしょうか。 |
| A: | 国土交通省の資料によると、分譲マンションの戸数は平成11年末現在で約367万戸あり、約1000万人が分譲マンションに住んでいます。 また、同じ資料では、建設省(現国土交通省)の告示に基づくマンション管理登録業者は535業者あり、これらの業者がマンション全体の約80%の管理を行っていると報告されています。 これだけ多くの人がマンションに住み、その管理を管理会社に委託しているにも関わらず、これまで国としてマンションの管理そのものに焦点を当てた法の整備はおこなっていませんでしたが、平成12年2月に行われた衆議院予算委員会の質問がきっかけとなって、議員立法によりこの法律が立案されました。 この法律のポイントは次の通りです。 まず、マンション管理業者は、国土交通省への登録が義務づけられます。登録を受けない業者は営業できません。また、事務所ごとに国家資格試験に合格し、2年間の実務経験を有する「管理業務主任者」を置くことが義務づけられました。 次に国家資格試験による「マンション管理士」の制度が新たに発足します。マンション管理士は管理組合や区分所有者の相談に応じ、マンション管理組合の運営や管理について助言や指導等の援助を行います。 更に、マンション管理業者の業務に関して、業務規則が設けられました。 例えば、契約の締結にあたり、予め管理組合に対して業務内容、費用などの重要事項を説明すること、財務諸表等の情報開示、契約成立時の書面公布、再委託の制限、管理事務の報告などの業務規制があります。 これまで、マンションの管理会社に対して、業界での自主規制や監督官庁の指導はありましたが、法律による規制はありませんでした。今回は、規制緩和が叫ばれる中での新法制定です。得体の知れない業者や団体から管理組合を保護する意味がある反面、いわば時代の流れに逆行した施策とも受けとめられる面があります。規制や形式を整えることに走る余り、管理組合に必要以上の負担を求めるようでは、「良好な住環境の確保」というこの法律の本来の目的に反することになります。この点、政府も慎重であり、3年後の見直しを附則第8条で定めていることからも今後整備される省令や通達が注目されています。 編集/合人社計画研究所法務室 監修/桂・本田法律事務所 本田兆司弁護士 2001年5月掲載 |